格差からの脱出
- とらよし
- 2024年9月29日
- 読了時間: 11分
格差社会の話
・基本無料のYouTube
YouTubeがスゴイのは何と言ってもそのシステムだ。1日
に処理する動画の量は計り知れない情報量になるだろうが
このシステムが本当にスゴイのはその「価値」だ。無条件
に人が集まる場を創れる人は優位性があるという話は以前
にも出たが、YouTubeはそれを地でいくスタイルだ。人が
集まれば、そこは自然と企業の広告を入れられる場として
認知度は上がる。売る事に特化できる完成品を持った企業
が次に起こしたいアクションはズバリ広告で、ここが機能
しなければ一般人はその商品を知る事ができないからだ。
だから動画進出を考える多くのプレイヤーは、再生回数と
チャンネル登録者数にこだわり続ける事になる。
・企業案件って何だ
そんな中で基本無料のYouTubeが顧客のニーズに応える。
それが「広告を見たくない」というユーザーの声に応える
事だ。テレビ業界では絶対できなかった「広告カット」と
いうサービスを、視聴者からの料金で賄える動画サイトは
いとも簡単にやってのけた。これにより動画業界に広告を
出したい企業は、人気の高いプレイヤーに直接お願いする
しか広告を出せる方法がなくなった。これが企業案件と呼
ばれる動画業界の新しい稼ぎになるワケだが、日本の景気
を鑑みた時にその競争率は熾烈を極める。そんな真っ赤な
レッドオーシャンに個人で興すアナタのビジネスは果たし
て耐えうるだろうか。
・メンバーシップは成功の賜物
企業案件は動画投稿者が生き残る為に獲得しなければなら
ない稼ぎの元として君臨しているが、お金を払って企業の
広告をカットしている視聴者からすれば「せっかく有料で
広告をカットしているのに、どうしてファンチャンネルで
広告紹介動画を観なければならないのか」っという疑問が
出るのは必然だろう。それは即ち離脱率の向上にも繋がる
だろうし、投稿者が助かる為に視聴者を減らすという自分
の首を締める行為に悩まされるプレイヤーは少なくない。
だからこそ動画進出の先で成立させなければならないのが
メンバーシップという「プレイヤーに直接お金を渡す」と
いうシステムだ。
動画界に求められる価値
・こんな動画は観ない
誰しもが現代版の稼ぎの種だと信じて疑わない動画進出に
おいて、最も大切なのは「稼ぎになるかどうか」ではなく
「そんな動画を観たいかどうか」になる。それがペルソナ
設定の本質であり、過去の自分がその動画を見て「コレは
観たい」と思える内容かどうか。稼げそうな内容、誰かの
切り抜きは、向こう何年かは光るかもしれないが情報源も
収入源も自身でコントロールできない状態からどうやって
成功者になれる道筋が生まれるだろうか。その道は将来的
にもずっと「新作」を探し続ける旅が始まるよ。せっかく
動画業界に進出するのなら「こんな動画があったら絶対に
観たい」を実現してみてはどうだろうか。
・価値の説明としての動画
そんな動画の価値を創る根源はアナタのアイデンティティ
そのものであり、その証明としての動画ならば非常に長続
きしやすいだろう。いくら周囲が止めてもやってしまう事
や、やってみたい事に突き抜けた動画は「毎回どんな結果
になるのか」が楽しみな動画になり、逆にニーズを取り込
んだ動画は「毎回グダグダ」になりがち。出演者が視聴者
に対して何かを期待するような動画を観るぐらいなら自分
の「推し」動画に時間を使いたいのが人間の本質。自分は
一体「何になら時間を割いてしまうのか」を価値の証明と
して認めてしまおう。
・動画からのマネタイズ
今は動画進出がオンラインビジネスの登竜門のような扱い
になっているが、そのマネタイズはほとんどが企業案件と
呼ばれるアフィリエイトの類。つまり「自分のモノではな
い何か」を宣伝する事によって広告費を頂く収益システム
だ。何度も言うが、このスタイルは「自分でコントロール
できる」部分が極端に少ない。であれば、アナタのアイデ
ンティティに乗ってきてくれた視聴者を最終的にどこかへ
誘う必要がある。それがリアルイベントなのかオンライン
イベントなのかは別にして、最初に誘致する場所を作って
おくのがバックエンドから構築する逆算戦略マネタイズの
基本になる。
裏技なんてない
・スキルを売る愚かさ
世の中の価値提供を「見えるがまま」に捉えてしまうと、
大手企業がやっている事だけが目に入る。だからこそ多く
の人々は大手企業がやっている事の中から、自分なら出来
そうな事だけを抜粋してビジネスにしようとする。これが
「スキルの安売り」を生んでいる原因であり、起業と言え
ばフリーランスが常識となった理由でもある。ただ、その
戦略が功を制すのは資本を携えた大手企業だけであり個人
が真似できる内容ではない事がほとんど。アナタが会社の
社長だったらば、どんな業者さんを選ぶのかを考えてみれ
ば「お高い技術サービス」が売れない理由が見えてくるの
ではないだろうか。
・当時のボクが渡されたモノ
ボクが起業塾にいた当初、渡されたモノは中身が空っぽの
「看板」だった。何も教えないその塾からは早々に撤退し
た事は最早言うまでもないが、多くの人が苦悩を抱えるの
はその中を「技術でなければ何を埋めれば良いか」が分か
らないから。そしてそれは看板を扱う「売り手」も知らな
いのがセオリーで、それでは商売として成立していない。
ほとんどの人がその中身を「技術やスキル」で埋めてしま
う中、その先に輝かしい未来はないと感じたボクが精魂込
めて創ったのが逆算戦略アカデミーという入れ物。
・変わらないペルソナ
ペルソナ設定が「当時の自分が欲しかったモノ」とする為
には、自身が先へ進むしか道はない。本物の大人になった
アナタが本当に欲しがったモノは「我慢してでも得られる
安定した収入」か、それとも「我慢せずに得られる資産」
か。これを埋める為に必要な事が何なのかを、このアカデ
ミーでは毎日記事として投稿している。そしてそれが誰か
のアイデンティティを刺激する事に繋がる事になれば幸い
だし、メインは自分自身の目的とアイデンティティを忘れ
ないようにする為の備忘録である。
無知の幻想論
・売るという行為
世の中の仕事の価値は大きく分けると「汎用」と「オリジ
ナル」の2種類に分かれる。これは詐欺セミナーも羊飼い
(信仰セミナーのような妄信者を募る会)も全てが汎用に
入り、それ以外がオリジナルになる。結局、オリジナルで
創ったモノは「汎用の売り方」にはあまり適してなくって
看板売りと同じ土俵に立っていてはあまりにもったいない
のではないだろうか。オリジナルビジネスにはオリジナル
ならではの強みがあるから、それを活かして売り方を考え
よう。
・結局はスキル売り
スキルを安売りするフリーランスはこのサロンではお勧め
していないが、それでもコンサル・プロデューサーも結局
の所「スキル売り」には違いない。これは政治家だろうが
大学教授だろうが同じで、それを必要としている人に届け
るサービスを職業としているからだ。オリジナルビジネス
が難しいのは「キメラを作る事」に尽きる。それが無けれ
ばどうなるのか。キメラはベレルフォンで淘汰されなけれ
ばならず、強さの設定が難しい。解決策を先に構築してお
くのは、このコントロールができるかどうかの状況を先に
創っておかないと、自身が設定したキメラに自身が侵され
る事になるからだ。
・第2領域のオーバーフロー
時間管理マトリクスが提唱する「第2領域の時間(緊急で
はないが重要)」には限度という概念がない。一般的には
「沼」と呼ばれているこの領域は、深くまで潜れば潜る程
知識も情報も深くなるが、当然一般人が暮らす地上からは
段々と離れていく。そんな状態の事を世間では浮世離れと
呼ぶが、この状態になって初めてビジネスという「価値の
交換」は始められる事になる。しかしその一歩前にあるの
は「自分なら治せるハズなんだけどな~」という自身満々
のエセ専門家の状態だ。だからこそ世の中にはホンモノと
ニセモノが入り混じって混在する事になるし、ニセモノは
「解りやすい!」けど「効果がない!!」が特徴になる。
意味を失う社会
・リアル販売
起業の世界を知らない人が最初に商売として事業を目指す
場合、一般的には物販が入り口になる。これは単純に自分
が買い物をする時と逆の行為だから解りやすい。その次に
辿り着く世界はマッサージや整体など「医療ではない」が
健康に則したサービスだろう。この辺りは既に個人サイズ
での事業として完成されており、サービス系は生活必需品
ではない分少し敷居が高いとは言え既に市場には数え切れ
ない程の店舗が立ち並ぶゴリゴリのレッドオーシャン市場
だ。これを避けようとすると実店舗不要のアフィリエイト
が人気であり、これはブログだろうが動画だろうが目的は
同じ広告費がターゲットになる。
・物に満足した社会
その一方で、社会は既に物やサービスに対して飽和状態が
続いていると言わざるを得ない。もうどの企業もだいたい
同じ品質にきているし、後は広告手法によって差別化する
しか方法がないといった様相を呈している。より影響力の
ある人を起用し、いかに広告費にお金を注ぎ込むかが社運
を賭けた闘いであり、そこに予算が回せない企業は淘汰さ
れていく事になる。当然その企業では緊急性の高い仕事は
日々なくなっていくだろうし、それでも企業が求める仕事
の内容は「キミが思い付いた斬新な商品の開発」ではなく
「今まで通りの売り方で売れる前例踏襲に沿った新製品の
開発」に固執する事になる。これが「アナタじゃなくても
良い理由」として立ちはだかる事で人々をゾンビに変える
元凶そのものだとこのサロンでは考えている。
・未来を見据える
こういった背景から「アナタらしい斬新なアイデア」は闇
に葬られる上に緊急性の高い仕事はなくなりつつある現代
社会で企業に生かされるゾンビ社員達が溢れ返っている。
ではナゼそんな事になったのかを紐解いてみれば、原因の
一端にあるのは「投資⇒回収」のサイクルが、いつの間に
か「回収⇒投資」に逆転している事に気付ける。これは今
持っているリソースをどう使うかが問われているのに対し
て先人達が成功させてきた手法以外の回収方法を知らない
人々が重役に立ってしまったからだと言わざるを得ない。
だから「先にお金を持たなければ新しい事が出来ない」と
いう思い込みが世間にインセプションされる事になる。
意味を求める意味
・便利なモノ・意味があるモノ
大量生産大量消費が渦巻く現代社会では、大量に物を流す
為に「アナタじゃなくても良い」仕事が爆発的に増えた。
それは最早「あってもなくても大勢に影響をきたさない」
仕事に変わり「今日じゃなくても良い」仕事にまで細分化
が進んだ事で、入社さえすれば仕事は出来ななくても給料
は貰える立場を増やす事に繋がったのではないだろうか。
そんな中で「自分である意味」を求めればお金とは疎遠に
なるし世の中は相変わらず便利なモノを求めてうねり続け
ている。これが、個人が意味を求められない大きな理由。
・”意味がある”とは
インスタ映え、動画サイトのバズりなどは「意味」の色が
強い。比較だけで話すと少し本題からズレるかもしれない
が、どうあっても上記の2つは「便利」の領域ではない。
だからこそ多くの人は自身の承認欲求を満たす為に意味の
領域に「いいね」を求めてチャレンジするが、ほとんどは
不発に終わる。その理由は偏に「いいねを増やす為に取る
リスクが大きすぎる」からだ。意味を求める為にはお金が
かかる事が多いが、だからといって回収は絶望的であり大
バズりするまで続けると、投稿ネタの材料費だけでお金は
一気にマイナスが膨らむし、その先の未来(ビジョン)が
なければ赤字経営を続けてまで投稿する意味はなくなって
しまうだろう。
・意味何%の商品か
では「便利」と「意味」のマトリクスを2頂対立で考えず
に含有量で考えてみてはどうか。アナタが思い付いたビジ
ネスは「意味何%で便利時短が何%」なのか。ここで意味
の割合を増やせば回収が難しくなるから赤字が増える代わ
りに「脳内栄養分」が増えるし、便利・時短の割合を増や
せば回収は可能になるが競合も増える上に「アナタである
意味」はどんどん薄れていく。逆算戦略アカデミーは意味
100%に近い濃度で毎日記事が更新されていると自負し
ているから、飲み込むのに結構なカロリーを使う。アナタ
がアナタで在る為に、どの程度意味を含有させるのが良い
かを考えよう。

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