見えない壁を超える
- とらよし
- 2024年11月2日
- 読了時間: 10分
成功者の助言
・やっぱり出るトイレの話
成功者の功績にはよく「トイレ掃除」の話が出てくる事が
多いが、これこそが信仰心を疑う事例にピッタリはまる。
多くの人が勘違いしがちなのは「トイレを掃除したから成
功者になった」という因果関係で物事を見てしまう事だが
ここで重要なのは「トイレ掃除できる人に成功者が多い」
という相関関係で物事を把握する能力で、大切なのは何も
トイレ掃除代金を成功者が稼いでいたワケではないという
事。逆に言えばトイレ掃除が出来ない人が成功者になれる
確率は極端に下がる。その理由は誰もがやりたがらない事
を率先してできない人が成功に至れる理由がないからだ。
・有料講演会での1コマ
ボク自身が過去に訪れた日本武道館での有料講演会の中で
強烈に記憶に残る1コマがある。それが「成功の秘訣なん
てない」という一言に尽きる。これはとある企業の社長が
実際に講話された内容で、成功の秘訣があるとするならば
「当たり前の事を当たり前にやった先に成功はある」っと
いう意味だ。ならば無いモノを創ろうとしているボクらが
すべき「当たり前の事」とは一体何なのか。それは誰かを
崇める事でも神様に願いを乞う事でもなく、毎日を成功に
向けて変化させていく事に尽きる。
・文章を読む事
読書ができない人は多い。かく言うボクもその1人だった
から気持ちは痛いほどよく分かる。ビジネス書であれ何で
あれ、書籍が読めない人の理由として代表的なのは「時間
がない」という事と「何を読めば良いのか分からない」の
2つだろう。逆算戦略アカデミーでは、最初にこの2点を
突破する為のヒントを随所に設けている。スマホゲームを
する時間はあるのに読書に割く時間が取れない、ビジネス
には興味があるのに何を読めば良いのか分からない人には
まずサロン記事を読む事をお勧めしている。
心のカンフル剤
・ネルソンマンデラ大統領
少し古いモノになるが「インヴィクタス」という南アフリ
カ共和国の大統領をモチーフにした映画がある。この映画
は当然実話を元に製作されたモノだが、この話が凄いのは
何も大統領が白人に対してアパルトヘイト時代の報復を試
みなかった事ではない。この元大統領の本当に凄いところ
は、30年間も理不尽な服役に耐え抜いただけでなく自身
の心が折れなかった事に尽きる。アイデンティティを地図
に人生を航海するという事は正にこの「不屈の精神」を生
む事に等しく、口先だけのリップサービスで稼いだの稼げ
ないだのと罵り合う環境からの脱却に大いに役立つ。
・大きな流れの変換点
今現在、日本の経済状況は健全かと問われれば「No」と
答えざるを得ない。何も生まなかった平成という30年間
で日本の景気は緩やかに降下していっている印象だ。かと
言って近未来ですぐにでも経済が破綻(デフォールト)を
起こすのかと言えばそんな事もない。誰が何を言っていて
何を根拠にすれば「現在の状況と合点がいくか」は自分の
頭で整合性を取る必要があって、船が傾き始めたにも関わ
らず危機感をもたない人や神に祈ってその場から動けなく
なる人達の末路はタイタニックという映画が事細かに教え
てくれる。原因はともかく、まずは現代社会では今「何が
起きているのか」だけでも把握する事が大きな流れに乗る
為に大切な事になる。
・思考のカンフル剤
例えば現代社会が洗脳とまでいかなくとも壮絶な勘違いが
蔓延している事を理解できた時、アナタは周囲の意見とは
全く別の方向に向けて走らなければならなくなる。これが
マイノリティになる要因でもあり同調圧力ではなく自身の
アイデンティティに基づいて歩く指標になる。今まで真実
だと感じていたモノが「実は真逆の性質を持っている事」
に気付いたり、モノの見え方が変われば同じモノを見なが
ら全く正反対の意見になったりと、だんだん自分が「周囲
から見て異端だ」と気付く瞬間は必ず訪れる。そんな時に
哲学書は「それで良い」と教えてくれるし、その解決法は
決して悟りを開く事でも嘘を付く事でもないカンフル剤と
しての役割を果たす。
価格戦略の限界
・レーザーブレード戦略
マーケティング手法の一環として価格戦略で知られるこの
戦略はフロントエンドとバックエンドを最大限に活用した
販売戦略だと言える。製品本体には利益を乗せずに格安で
提供し、消耗品や交換部品で利益を出すこのマネタイズの
手法は一見秀逸な戦略に見える。ただ、曖昧で複雑で度々
変化を繰り返すこのVUCAの時代においてはこの戦略だけ
を頼りに利益を確保する商品開発に限界がきているように
見える。
・DIYとブリコラージュ
その原因の一端を担っているのが、昨今急激に伸びてきた
DIYの普及にある。現代社会では1を手に入れればそれを
ユーザー自身の手で2や3にする事がそんなに難しくなく
それほどまでに現代は様々なモノがパッケージングされて
きてきているし、それはプログラミングの世界でも同じ事
が言える。これほどまでに情報が共有された時代において
最早最新情報は商品・サービスの在り方の自由化を招いて
いると言わざるを得なくて決済処理や編集機能を含む「昔
なら手を出せなかったモノ」にも素人が簡単に手を出せる
時代に突入してきている。
・ユーザーは改造がしたい
これほどまでに「裏技」が公に公開された現代社会におい
ては、VUCAの時代特有の商品開発戦略が必要になってく
るだろう。「知らない」事を理由に前へ進めない人は最早
置き去りにされる事も珍しい事ではなく、むしろ得た知識
は成功者の真似に活用されるべきだ。とりわけ動画サイト
を巡回すればある程度の手法はコピーできる事さえ知って
いれば、後は何を真似するのかさえ決めてしまえばコピー
ではなくオリジナルとしてのビジネス展開に苦労する事も
なくなった。後の問題はアナタのアイデンティティが「何
に時間を使う事を正解としているか」だけになるだろう。
2段階検索の効果
・用語でつまづくなかれ
ビジネス界隈では様々な新ビジネス用語が横文字になって
飛び交っているが、それらは全てが必要なワケじゃない。
例えば”エビデンス”というワードは単純に議事録の事では
ないし”ビブラート”は音量の大小の話ではない。その一方
で”プライオリティ”というワードは優先順位でしかないし
”イニシアティブ”も主導権という意味にしか成り得ない。
グローバルスタンダードが騒がれる昨今で、英語の重要性
を可視化するのは悪い事ではないが、立て込んだ話をする
のにこの変換はイチイチ議論効率を落とす要因にもなる。
文字数と理解力の速さを取るのであれば日本語を使った方
が早く伝わるし、効率的な場面の方が多い。
・どこでどう変化した?
とらよしはこのサロン記事の中でたくさんの造語を造って
きた。「アイデンティティ」に始まり「規模の影響力」や
「マインドオートメーション」に至るまで、現代の言葉で
は言い表せない曖昧なシーンを全て言語化してきた証だ。
人生ストーリーはゼロから生み出すのではなく、色んな所
から良い所だけを寄せ集めたブリコラージュだ。これらを
集める内に「自身の中で変化を起こした瞬間」というのは
後々思い出せない事が多いから、自身がどこでどう変化し
たのかは常に備忘録に収める事を癖付けると良い結果をも
たらす。
・答えを載せない広告
これまでのビジネススタンダードは情報のアドバース・セ
レクションを利用した「知らない事を知る」事に価値を置
くのが主流だった。だが近年では自分が知らない事は全て
GoogleやチャットGPTが教えてくれる。そんな世の中に
なった令和の現代でも尚「答えはWebで」といった様式
がマネタイズできるのは情報弱者を着々と増やしていった
現代社会の賜物だろう。現代の情報のスタンダードは既に
「知らない事を知る」から「知った情報をどう活用するの
か」にシフトしてきている。未来のスタンダードは自身が
知った情報を「どうやって活用するか」に尽きる。そこに
こそ今は無い価値は存在していて、これからの情報社会は
「まずは知る」「知った情報をどう活用するか」といった
2段階検索が主流になるだろう。
見えない壁を超える
・見えない壁がある
起業活動は基本的に暗中模索と試行錯誤が付き物。そこに
は幾重にも「見えない壁」が存在していて、これらを1つ
ずつクリアしていく事が真の価値を生む作業になる。この
壁は認識できる人と認識できない人がいて、この壁を認識
できた上で更に乗り超えられた人というのはつまり現代人
を置いてきぼりに自分だけが少し先の未来へ進んでしまう
事になる。そうなれば必然的に周囲の人達は「江戸時代を
生きる人」に見えるようになるが、その壁を認識できるか
どうかは個人が得た情報量による。ただ乗り越えられるか
どうかは「裁量」の問題だから時代は関係ない。
・江戸時代に売るライター
起業塾ではよく「江戸時代にライターを売っても誰も買わ
ない」という例え話が出てくる。江戸時代に住む人々は薪
で火を起こす事を面倒だと感じてないし、火を着けるなら
火打石で十分事足りる。だから「これ便利なんだ」は一切
通用しない事への例えとして出されるが、じゃあ江戸時代
にライターを入手した人はどう動けば良いのか。ここには
2種類の選択肢があって、1つはより多くの人の手に渡る
ように大量生産する事。もう1つはより多くの人に快適さ
を知ってもらう為にマーケティングする事。そして事業主
の仕事はこれら全てを「お願い」する事にある。
・向こう側からは伝わらない
未来へ意識をタイムスリップさせてしまった人は、周囲と
の会話が全く噛み合わなくなる。当然だ、今まで火を起こ
すのに様々な苦労と手順があるのに当人だけは「ライター
を使えば良い」と考えているのだから。だからこそ、その
ライターはどのような経緯で出来てどうやって作っている
のかを知らずに人に勧めてみても「何言ってるの?」っと
いう答えが返ってくるだけだ。これが江戸時代にライター
が売れない理由そのものだが、アナタが自身で創る価値に
は最初から備忘録を書き残しておけば歴史もレシピも自在
に遡れるメリットになる。
水溶液に溶かすモノ
・ダイラタンシー現象
世の中には「人が水の上を走る」という現象を生み出せる
原理が存在する。水に片栗粉、もしくは葛粉を相当量混ぜ
込んでドロドロの液体を作るダイラタンシー現象がそれに
当たる。この現象の適用範囲は防弾チョッキにも使われて
いて今後も様々な使われ方をする事が予想されるが、その
今後の使われ方の一環として今回は個人起業家の思想にも
取り入れてみた。この現象には適量という概念が存在して
いて、分量を間違えると途端に破綻してしまう。アナタの
先生は闇雲に「走れ」と言うが、一体「何の上を走れ」と
言っているのか。ここが今回の最大のポイントだ。
・事象を水に、アイデアを粉に
個人が興すオリジナルビジネスをダイラタンシー現象の上
を走る事と重ね合わせてみた場合、水に相当するのは自身
のアイデンティティになるだろう。そこにどんなモノをど
れだけ溶かせば「アナタが走れるようになる」のか。ここ
に溶かしいれるモノはアイデアそのものでどんなアイデア
をどのぐらいの分量で混ぜれば走れるようになるのかは人
それぞれ違うのだから、トライ&エラーを怖がらない事。
ただ1つだけ、これだけは言えるのは「ただの水の上だけ
は絶対に走れない」という事だ。
・成功には2パターンある
マーケティング市場の考え方には2種類の世界がある。
言わずと知れたレッドオーシャンとブルーオーシャンだ。
レッドオーシャン市場では認知が完了していて誰かが最適
に配合した水溶液の上を、後は走るだけに設定されている
のだから「誰よりも早くそれを理解し、早くゴールにまで
走れた者が勝つ」仕組みだ。一方でブルーオーシャンでは
これからどんな配合が成り立つのかからスタートするから
「それが何なのか」から周囲に説明しなければならない。
ただし、一度認知が広まってしまえばそれはアナタが独占
できる市場になる。

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